子どもの泌尿器について

子どもの写真

小児の泌尿器科では、尿が作られる腎臓、尿が体の外に排泄される際の通り道である尿管、膀胱、尿道、さらには精巣や陰茎などの病気を主な対象としています。これらの検査や治療の際には、成人と同じような手法で行われるものもありますが、異なった治療が必要となることもあります。お子様の包茎や性器の痛み、頻尿をはじめ、気になる症状が見られた際は、お気軽にご相談ください。

こんな症状はご相談ください

  • おちんちんを痛がる、痒がる
  • おちんちんの先が赤く腫れている
  • 陰のうやたまの様子がおかしい
  • 小学校に上がったのに、おねしょが治らない

おちんちんの痛み

通常、乳幼児期は包皮(おちんちんの皮)と亀頭が癒着しているため、めくることができません。そのため亀頭と包皮の間に細菌が繁殖しておちんちんの皮は赤く腫れ、触った時やおしっこの時に痛がります。塗り薬と洗浄でほとんどがよくなりますが症状が強いときは抗生剤を内服します。

膀胱炎

膀胱炎は、大腸菌などの細菌が尿道口から膀胱に侵入して増殖し、膀胱内に炎症が生じる疾患です。2~3歳以上の子どもなら排尿時の痛みを自分で訴えます。尿が腎臓へ逆流すると発熱の原因となります。膀胱炎かどうかを診断するには、尿検査や尿の培養検査を行います。膀胱炎の治療では抗生剤を内服すれば、ほとんどは数日でよくなります。

停留精巣

陰のう内に精巣(きんたま)を蝕知しない状態です。放っておくと不妊や発がんの原因となることがあるため手術が必要になります。1歳までは自然に治る可能性があるため経過観察します。手術は2歳までに行うことが多いです。

陰嚢水腫

陰のうの中に液体が貯留し腫れてくる病気です。自然によくなることが多く経過観察しますが、大きなものや幼稚園~小学生くらいまでに治らず目立つものは手術を行います。

夜尿症

小学生になってもおねしょをしてしまう病態です。昼間にもおしっこをもらす場合は神経異常が見つかることがあります。夜間だけのもれの場合は夜尿アラームや内服薬で治療を行います。